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☆こちらは絶対可憐チルドレンの私設ファンサイトという名の妄想垂れ流し二次創作サイトです。 ★原作者・出版社・テレビ局・アニメ制作会社等とは一切無関係です。女性向け、腐った妄想垂れ流し注意。☆少佐と愉快な仲間達(幹部3人)を愛でるサイト。葉の可愛さにやられた。兵葉推進してますよ!妄想CP:真木×兵部、真木×葉、兵部×葉、葉×兵部、幹部と少佐を愛でたいです。葉受けが好きかもしれない。何あの可愛いツンデレ。
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happyxmas.jpgハナ様からまたもイラストを頂きました!!昨日、パンドラの特典やべーよ会議を興奮のあまりスカイプでしてたら、なんかイラスト描くから!って言われてから数時間後に送られて来てあまりの仕事の早さに土下座が間に合わなかった。

むしろはーたんのこのイラストをうちで公開するために私がクリスマスネタでUPせざるを得なくなったというこれなんて孔明の罠^q^
はーたんいつもありがとう!!(クリックで大きくなるよ!)





特典ペーパーの推定14、9、5歳くらいの真木・紅葉・葉が可愛すぎてクリスマスネタになりました!!
イラストから妄想したネタだよ、って感じで見た目などまんまイメージです。
3,4話くらいになる予定です。

ペーパーの真木さんの髪の長さ的に、拾って来て半年くらいをイメージしてます。
ちったな幹部たちの初めてのクリスマスだよ!って感じですが、別名少佐の子育て苦労編。


ADVENT 1

拍手[4回]



アドベント1

 

「ねぇ、少佐」

物思いに耽ってた兵部は、子どもらしい高めの声音にふっと顔をあげた。
さっきまで電気カーペットにぺったり座って司郎と葉と一緒に本を読んでいた紅葉が(ただし本の中身は違う。司郎が読んでいたのは中学生の理科の教科書で、紅葉は児童向けの歴史小説、葉は字がほとんどない絵本を広げていたのだった)、むっつりと黙り込んでいる養い親を覗き込んで不安げに問いかけた。


「6時から見たいテレビがあるの。いいかしら?」

「ああ、そういえばこの時間は子ども向けの番組をやってるね。どーぞ」


兵部はリモコンを渡そうとして、手元に見あたらないことに気付いた。
さっき無意識に投げだしたことを忘れていたのだ。少し離れた向こうのソファに転がる長方形のプラスチックを念動力で引き寄せ、紅葉の手の平に落とした。

 

「ありがと」

と紅葉はクッションをかかえて兵部の隣に腰を下ろす。時計を見上げると、ちょうど6時になったところだった。チャラッチャラーと突拍子のないオープニングテーマが流れだし、大人の目には刺激が強い、原色をふんだんに使ったデザインのロボットが暴れ回る。


「へえ。紅葉はこういうのも見るのかい?」

「う、うん…」


女の子が好みそうな女児向けのアニメ番組ではないことに兵部は驚いたのだが、紅葉の返事は歯切れの悪いものだった。まあそんなことはいいか、と兵部は葉を抱き上げてソファに座り直す。絵本から顔をあげると紅葉が視界から消えてしまって不安げにきょろきょろとしていた葉は、抱き上げられると、甘えるように兵部の襟元に顔を擦り寄せた。兵部は単調なメロディの主題歌を頭の片隅で聞きながら、そろそろ夕ご飯の支度をしなきゃなあ、と兵部は冷蔵庫の中身を思い浮かべた。

 

(ええと、築地でちょっと拝借した傷んだ鮪と、昨日司郎が作ってくれたシチューの残りが確か……んん?)

そして、とっさにそんなことを考えた自分の思考に苦笑する。
つい最近まで自由気ままに暮らしていたことを思えばこれは大きな変化だった。気ままな一人暮らし、というありふれた言葉ではくくれない程自由で贅沢な暮らしを送ってきたのだ。お腹が空けば食べるし、眠くなったら寝る。とはいえ兵部は小食であまり食に頓着しないタチだったので、この半年の方が余程健康的ではあったが、こんな規則正しい生活は自分の性に合わないのだ、と兵部は自分に言い聞かせた。

 

しかし育ち盛りの子ども3人を、拾ったからにはきちんとした食生活を送らせたかった。
人間なのだから犬猫のようにはいかないのだ。

(でも面倒だなあ)

と、膝に頬杖をついてちらりと子供達のほうに視線を動かす。最近は、元々の故郷でもそうしていたのか長男の司郎が積極的に料理を始め家事を手伝うようになっていた。自分を本当の親のように慕う子どもと並んでキッチンに立つのは新鮮な楽しみがあったが、基本は面倒くさがりなので、司郎がやってくれるなら自分はいいかなぁと兵部のものぐさが顔を出し始めていたのだった。

 

だから、今日も司郎に頼んでしまおうかと顔をあげた兵部は、ロボット艦隊もののアニメを、紅葉の隣で熱心に見つめている司郎の横顔に気付くのだった。出会った当初から大人びていた彼の、こんな子どもらしい表情は珍しく、兵部は意外な気がした。

(そっか、司郎もこーゆーのが好きなのか)

新しい発見だった。
食い入るように画面を見つめる視線は真剣そのもので、声を掛けるのは憚られた。もしも兵部が声をかけたら、彼はいつものように取り澄ました表情で、「テレビがついてたから見ただけだ」とでも言い訳をするのだろう。そう思うと、紅葉の先ほどの曖昧な返事も納得が出来るというものだ。普段は背伸びをしている子どもの、一番子どもらしい時間を邪魔するわけにはいかない。兵部は結局、自分で夕食の準備にとりかかるのだった。

 

――

 

浅く分厚い楕円の皿に炊いた白米をぎゅうぎゅうに押し込め、前の日に司郎が作ったシチューの残りを上からかけて小麦粉とチーズで蓋をする。皿ごとオーブンで焼けば、小麦色の焦げ目のついた美味しそうなドリアが簡単に出来上がった。

「わぁー、すごい、レストランみたい!」

「寒いからね、あったかいものがいいだろ?」


紅葉は、ダイニングテーブルに4つ並んだ湯気の立つグラタン皿を見るなりポンッと手の平を打ち鳴らして顔を輝かせた。とはいえ自分作る気はないらしい。兵部が新しい料理を披露すると、レパートリーを増やそうと作り方から材料までつぶさに聞き出す長男とは対称的だった。


「いただきまーす!」

「コラコラ。皿も熱いから気をつけろよ」

高温で熱せられた陶器の皿は危ないので、兵部は葉の分を一度小さな子ども向けらしいキャラクターの描かれた皿に取り分けながら上の二人にも注意する。

 

「あち」

「ほら、だめだよ。葉」

大人用の椅子は葉には大きい。足を行儀悪くぶらぶらと揺らしながらスプーンを適当な持ち方でぎゅっと握るのをたしなめ、兵部は結局葉からスプーンを取り上げ、ふーっと息で冷ましてから食べさせることにしたのだった。そうでないとボロボロと粥のような柔らかいご飯をぼろぼろと溢してしまう。「あーん」とスプーンを差し出すと反射のようにぱかりと開く大きな口は餌を待つ鳥のヒナのようだった。

 

「どうかな、味のほうは」

兵部は、もくもくと口に運ぶその長男に笑いかける。サイコメトリーも使える兵部が味付けや火を通す時間を間違えるはずがない。だから不味いはずはないのだが、大切な子供達に気に入ってもらえなければあまり意味はないのだった。


「……あの、すごく、美味しいです」

「そう、よかった」

兵部はほっと笑顔を見せる。
このような感情は、半年前には想像も出来ないものだった。
しかし司郎は、美味しいという割には表情は暗く沈み込んでいたので兵部は気に掛かった。


「作りすぎちゃったからどんどん食べろよ。特に司郎は育ち盛りなんだから」

「…はい。あの、少佐」

「うん?」

「……用意を手伝えなくて、すみませんでした」


司郎はスプーンを止め、俯いたまま、まるでこの世の終わりのような声を絞り出した。兵部は思わず呆気に取られてまじまじと見つめると、紅葉と葉も同じように兄を見ていた。


「テレビに夢中になってて、気付かなかったので……」

「なんだ、そんなことをずっと気にしてたのかい?」

 

司郎はこくりと頷く。兵部は驚きを
通り越して呆れてしまっていた。
司郎が珍しくアニメに関心を示していたのを、年相応だと兵部は喜んでさえいたのに、本人に罪悪感があったのならば本末転倒だ。子どもは遊ぶことが仕事なのにと、兵部はそれをどう教えようかしばし考え込んだ。

 

思い返せば、各自の超能力の使い方やそれを利用した遊び(例えば空を飛ぶ鬼ごっこや物理法則を無視したドッジボール)ならば教えられるが、現代の子どもが好むような遊びはほとんど触れる機会がなかったのだ。かといって積み木や人形遊びは葉や紅葉なら喜んでくれるだろうが、司郎が楽しめるとは思えない。自分の子ども時代はどう過ごしたっけと思いを馳せても、もう60年も前なのだ。まさか今の子どもがベーゴマやけん玉を好むとは思えない。戦争ごっこも、実際に経験してこれからの未来でも逃れられないこの子らには相応しくないだろう。

 

「うーん」と眉間に皺を寄せて黙り込む兵部に、司郎は何を勘違いしたのかますます申し訳なさそうに項垂れる。涙を堪えるように俯く司郎に気付き、兵部は「ああ、違うよ」と慌てて笑みを作って顔の前でひらひらと手を振った。

 

「どうしたら君たちに、もっと『子どもであること』を楽しんでもらえるかと思ってね」

相変わらず不思議そうな顔をする司郎に、兵部は説明した。

「子ども時代ってのは取り返しのつかない黄金時代なんだよ。今の君たちにはわからないだろうけど。特に司郎、おまえは早く大人になりたがってるだろ?」

「…いけませんか」


泣き出しそうな顔から一変、司郎は憮然とした顔で箸を置いた。
早くあなたの役に立ちたい、とここ数ヶ月で既に何度となく聞いた言葉が、テレパシーを使わずとも自然と兵部の中に流れ込んでくる。


「ううん、僕も君たちの成長を心待ちにしてるよ。でも、焦ることはない」

(少しでも、今を楽しんでほしいんだ)

言葉にならない想いを祈る。
この子たちはまだたった数年しか生きてないのに、その大部分をを悲しみと苦痛で塗りつぶされていたのだ。兵部は胸を痛めるのと同時に、この半年の間に芽生えた親心のようなものを自分でも扱い兼ねているのだった。


 

ADVENT 1



――――――


子供達と一緒に少佐も成長してたらいいな、という妄想です。
少佐は葉の子育てだとか真木さんの思春期とかに本気でふりまわされているといい。



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無題
ああもうすっばらしいものをありがとうございます!
かわいすぎます!!紅葉たんが…!葉が…しろーちゃんが…!!かわいすぎる~!!しかも続くとか…幸せ過ぎて悶絶してます!!
お忙しいでしょうが連載?がんばってください!楽しみにしてます!!
さとう 2009/12/19(Sat)16:34:11 編集
兵部の愛
こんにちは^^19巻漫画特典とかあるんですね。私はそういうの知らずに書店で普通に買ってましたσ(^◇^;)。。。19巻の最後のイラスト宇津美と兵部を見た時、宇津美と真木が兵部を取り合うのとかいいなぁ~って思いました^∀^小説読みました!!子育てする時の兵部見たかったのでもうたまりません/□☆□\ ♪チルドレンの世話をする皆本と同じで萌えました!小さい葉の世話をするとこなんかもうやばいです。真木達を愛情たっぷりに育てる兵部。そして大きくなったら真木と葉に食べられちゃう♪♪もうとにかく、大切な子供達へ愛をそそぐ兵部が良かったです!^^^
クイーン 2009/12/19(Sat)21:24:20 編集
クリスマス!
>さとうさん
ありがとうございますv例の19巻クリスマスイラストが可愛すぎて、脳内が暴走しました。いやー紅葉たんほんとうに可愛い。だって少佐にぎゅーしてちゅーしてるなんて!最近更新遅いですが、こうして見ていただけてコメまでいただけて、本当に有り難いです…!うわぁあん頑張る!!クリスマスまでには完結させたいなぁと思ってます!

本当にありがとうございました(*'ω'*)
ふーた 2009/12/20(Sun)10:42:25 編集
子育て
>クイーンさん

少佐は、絶対昔はけっこうまじめに子育てしてたと思います。苦労しながらwwwwどんなふうにあのツンツンしてそうな子真木さんを育てたのかなーと想像するだけで日が暮れます。そうそう!

>チルドレンの世話をする皆本と同じ
まさにこれだ!!これだといいな!!!数年でおじーちゃん捕まっちゃいますけど(涙)
だからこそ、愛情いっぱいかけて育ててたらいいなぁ。大きくなって、自分が育てた子に食われて動揺する兵部さんは可愛いですねv
ありがとうございましたー!
ふーた 2009/12/20(Sun)10:46:49 編集
無題
遅ればせながら読ませていただきました~!
やーもうかわいいの一言では済ませられないかわいさですね。子育てに悩む兵部君とかもう。でもごめんやっぱり真木のいじらしさについ心奪われてしまいました。
続きはもう出来ていると聞いてムフフです。楽しみにしておりますっ☆
ムフフ
真木さんは昔っからものすごくいじらしい子だと思われますね!いっつも少佐のこと考えて、しかもなまじ頭がいいからぐるぐる悩んでしまう子に違いない…!!で少佐はきっとそんな司郎くんのことちゃんとわかってあげてて司郎は良い子だなぁって甘やかせてあげてればいいんです。そしていつのまにか食われてるってゆーね!おっとハッスルしてしまいましたすみません/(^o^)\ありがとうございましたーvvv
ふーた 2009/12/27(Sun)09:07:19 編集
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