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☆こちらは絶対可憐チルドレンの私設ファンサイトという名の妄想垂れ流し二次創作サイトです。 ★原作者・出版社・テレビ局・アニメ制作会社等とは一切無関係です。女性向け、腐った妄想垂れ流し注意。☆少佐と愉快な仲間達(幹部3人)を愛でるサイト。葉の可愛さにやられた。兵葉推進してますよ!妄想CP:真木×兵部、真木×葉、兵部×葉、葉×兵部、幹部と少佐を愛でたいです。葉受けが好きかもしれない。何あの可愛いツンデレ。
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葉賢葉です。飼育シリーズのぞけば、うちのサイト初のはじめての真っ当な賢木&葉です^^^
お風呂に入ってる賢木先生。
あとで飼育続きもってきます!



  G
~真夜中の攻防~

拍手[3回]


パッションフルーツの甘い香りがするシャンプーを流しおえ、顔を上げる。
睫毛と前髪の水滴をふるるとぬぐい、目を開ける。
目の前に、『奴』がいた。


なんでこんなところに、と俺は息を呑んだ。
ちらっとバスルームの窓を見る。それはぴたりと閉まっていた。もちろん『奴』が窓から侵入するなんて聞いたことはない。
どっから入りやがった!と思うが、それともナニか、最初からここにいたのか。
俺は、思ったより自分が冷静なことに驚いた。みっともない大声も上げないし、特に逃げ出しもしなかった。

目の前でちょこまか動く『奴』から目を逸らさずに、どうするか、ともう一度考える。
考えるまでもない。シャンプーしたら次はトリートメントだ。普段の習慣を無視して風呂からあがるのはちょっと抵抗がある。なによりシャンプーのみの洗いざらしでは髪が傷んでしまう。

でもなあ。いや、だって。なあ?
リンスをするために目をつむり、次に目を開けたときに横や後ろやましてや裸の背中に張り付いてたたなんてことになったら、今度こそ驚愕してみっともなく騒いでしまうかもしれない。

部屋で遭遇するならまだしも、風呂場だとなぜこんなに嫌悪感が増すのか。
あれか、無防備だからか。そりゃそうだな、今俺、裸だし。いや、風呂に服着て入るやつなんていないけど。不潔な公衆便所の何が嫌って、あの場所で剥き出しの粘膜をさらすことだ。無防備な粘膜を通して体に何か得体のしれないものが浸透してくるあの嫌な感じ。うう、想像したら鳥肌が立ってきた。

とりあえず、意を決してリンスの瓶に手を伸ばすことにした。そうすると『奴』に手がかなり近づくことになるのだが、『奴』はぴくりとも動かなかった。
オレンジ色のジェルを手のひらに取る。目は『奴』から逸らさない。見ていたくはないけど、目を離して視界から見失うほうがよっぽど怖い。

目をそらした方が負けなのだ。犬だって狼だって熊だって知っていることだ。
わしゃわしゃと手を動かしつつがなく作業を終えるが、さすがにすすぐ時は真正面を向いたままでは居られないだろう。いつもするように下を向いて目を伏せるなんてことが到底出来るはずもなく。

俺はちょっと不自由だけど上を向いて泡をすすぐ事にした。
シャワールームヘッドから熱い湯が吹き出る。目をつむらなくてすむように、慎重に泡を流した。
正面から『奴』を見ることは出来ないけど、視界の隅に黒い『それ』がちらちらと映ることを確認していた。

体も洗った、髪も洗った、それだけなのになんだかすごい達成感だ。
ちなみに『奴』は最初にいたそこから動かない。
シャワーを止め、バスルームを出ようとして、やはり始末して置こう、と思った。


キッチンにゴキブリが出たときは、食器用洗剤を容赦なく(水鉄砲のように)掛ける。そうするとゴキブリは最後にぴくぴくと動いて息絶える。それを排水溝に流すのだ。これは簡単だけど、部屋に出たときはとっさの武器がなくて焦る。新聞紙でゴキブリを叩くなんて、そんな恐ろしいことできっこない。苦渋の決断で買ってきたのが泡で固めてそのまま捨てられる、という便利グッズだ。

ここはバスルーム。武器ならある。キッチンでゴキブリに洗剤をかけるように、俺はシャワーヘッドを掴み、最大にあげた水圧でもって、『奴』を攻撃した――――

 

「ぷはっ! いきなり何するんだよ。あーあ、びしょ濡れになっちまった……」
「ちっ。しぶとい」

今まで沈黙を守り通していた『奴』が不本意だとばかりに泣きそうな声を上げる。


「ひどいッスよニィさん」
「五月蠅い、黙れ。てめーなんてゴキブリ以下だ」
「あんな危険生物と一緒にすんなよ!」
「一緒になんかするもんか。ゴキブリがかわいそうだろ?よし、訂正しよう。風呂場で人の入浴覗いてニヤニヤしているてめーなんかゴキブリ未満だ」
「ひ、ひどい。でも嫌ならそう言えよ!アンタが何も言わないから見ていていいのかなーって思ったんだもん」
「だもん、って。相手にする方が危険だから、あえて無視した」
「へえ……。それは、相手にしたらどうなるか解ってたからだよな?」

ふいに、『奴』は急にその纏う雰囲気を変えた。
俺に服をびしょびしょにされ、泣きそうだった気配はもうない。ヤバイ、と俺の本能が危険を告げる。


「濡れたシャツが張り付いて気持ち悪いんだけど。脱がしてくんない?」

嫌味ったらしく唇を歪ませ、その両腕をタイルの壁に押しつけるように俺の体を囲う。
ああもう駄目だ、と瞠目した俺を『奴』は満面の笑みで見下ろした。『奴』よりも俺のほうが身長が高いはずなのに、見下ろされていると感じるのは俺の弱気のせいだ。
その時、備え付けの台に乗ったフルーツの香りのシャンプーが視界に入った。

「ちょ、まっ、失明するって!!!」
「害虫は退治しなきゃなっ!?」

俺は顔の高さにそれを構えると、勢いよく顔面に噴射した。





  G
~真夜中の攻防~




――――――

風呂にゴキブリが出るとびびるよね!
っていうだけの話。葉はいつでもどこでも窓からふわりと飛んでくればいいです。
このあとは本気の攻防にもつれ込みますがまずはどっちが上でどっちが下か争えばいいと思います^^



お気に召したらぽちっといただけたら嬉しいですv
あとで飼育続きもってきまーす!


 

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