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さすがにもう寝ます、おやすみ!
拍手お返事は次もってきまーす!そしてその次はキズナ10更新します。で、その次は何にしよう。こういう短い形の兵葉にしようかな。
猛獣の飼い方10の基本
1あるていどのきけんをかくごしましょう
2じぶんをしゅじんだとにんしきさせましょう
3せをむけてはいけません
→4むりにいうことをきかせようとしてはいけません
薄暗い室内。
兵部の寝室は決して狭くはないが、今は淫靡な湿気に満たされこの空間を息苦しいもののかえていた。
既に高く登った月が、ゆらめくカーテン越しに淡い光を放っていた。
寝かされた寝台よりも白い少年の手足が、月明かりに晒され珠のような汗がうっすら浮かんでいるのさえはっきりと見て取れた。
「あっ、ん……真木、も、やぁ、あっ…あっ…ん……だめ、ぁ……」
「そんな声出して。そんなにイイんですか?」
赤くなった頬。
じたばたと暴れる少年の手足がスプリングの効いたシーツをうっても、体重をかける真木は気にした様子はなかった。
「「はっ、ん、ゃあっいやぁっ!苦しぃ…!なんで、ここまで…する、……な、っ」
「ご自分のせいでしょう?」
「ちがっ……まぎの、いじ、わっ……痛っ、いたい、もっ」
銀色の髪が好き勝手に跳ね、汗と涙が滲む枕に扇のように広がるたび、清潔な匂いが真木の鼻腔をくすぐった。兵部は、本気を出せばその力でいくらでもはね飛ばせるはずなのにそうとはしなかった。
「あぁ……」
膝の裏をすくうように足を持ち上げられ、兵部は一層切なげな声を漏らした。
くすぐったさと痛みに足の指はひきつり、手の指はシーツを掴む。
「少佐」
真木が呼ぶと、兵部はちらりと涙で潤んだ瞳を真木に向ける。熱っぽい視線だったが、真木はあまり意に介した様子もなく、
「今度はうつぶせになって」
と淡々と指示をしただけだった。
体の向きを替えると、ふたたび真木はのしかかるように腕をつき体重をかけた。
「ん、んっ……ぁあっ、ゃん、んっ」
「ここがイイんですか?それともここ?」
耳元に囁くような声に、兵部は反応しなかった。大きすぎる自分の声にかき消され、真木の声が届かないのだ。
「ひ、ぁやあ、きもち、……ん、んっぁあっ…ぁっ」
騒ぎつかれたのか、掠れた甘い声は徐々におちつき、代わりに深呼吸のように深く息をはく溜息が聞こえる。もういいだろうかと、真木はその手を休めた。兵部を抱き起こすように支えなおし、自分はベッドの傍らに座った。
「気持ちよかったですか?」
「ん……っ。悪、くはない、けどっ……!」
学生服のシャツを調えた兵部は顔を真っ赤にして真木を睨んだ。
「悪くはないけど?」
「恥ずかしい……ばか、真木のバカ」
「そりゃあただのマッサージにあえだけ喘がれては」
してるこっちも恥ずかしいんですよ。
真木は心の中で反論する。
「だいたい、痛いんだよ。ばか」
「なまってるんじゃないですか?最近はすぐにテレポートですましてたいして歩きもせず。おまけに鍛えてるわりにはアフターストレッチを全くしないからすぐに筋肉が傷むんです。俺が見かねて」
「わかった、わかったから」
兵部は手をひらひらとふってまだ何か言いたそうな真木を遮った。
もう、説教はたくさんだ。自分でも自覚があるからこそ(ついでにいうなら葉に「年なんじゃねーの?」と言われたことも大きい)、兵部はマッサージをするという再三の真木の申し入れを受け容れたのだ。
「解ってくださるならもう俺は何も言いません」
「でもまあ、気持ちよかったよ」
ベッドの反対側に座る真木をじーっと見つめ、兵部は突如唇の端に笑みを浮かべた。
兵部がこういう顔をするときはろくなことがない。そういう類の微笑みだ。
「ねぇ、真木」
「……な、なんです?」
「ついでだからさ、もっと気持ち良いことしたくない?」
「はっ?!」
真木は目を白黒させる。いつのまにか、兵部の顔が恐ろしい程近くにあった。
兵部は真木のネクタイをぐぃと掴んで上目遣いに見上げる。
「君があれだけうるさく言うからマッサージしてもらったけど、君の手に触れられてたら変な気分になっちゃったんだ。ね、いいだろ?真木」
「いやいや謹んで遠慮したいですほらあのせっかく筋肉ほぐれたところですしもうお休みくださいそうだ風呂の用意しましょうか?!」
一気に捲し立て、じりじりと距離を取る。
しかし不運なことにベッドのむこうがわはすぐ壁だった。
「そうか、僕は君の言うこと聞いたのに、君は僕のいうこと聞いてくれないんだね?悲しいなあ」
くすくす笑いを隠そうともしない兵部は、悲しいなんてみじんも思ってなさそうだ。
「眠れない夜を癒してくれるのも立派な部下の努めだろ?」
だいたい、眠れなくなったのはおまえのせいなんだし。
痛かったのも気持ちよかったのも、全てを真木に責任転嫁することに決めたらしい兵部は、これ以上逃げることは許さないとばかりに勢いよくネクタイをひっぱると、ざらりと髭の残る頤に噛みついたのだった。
4むりにいうことをきかせようとしてはいけません
(その何百倍も、言うことを聞かされます。ハイリスク・ノーリターンな絶対君主制、パンドラ)
一気に吐き出しました!さすがに4つ一気に書いたらつかれたー!でも満足\(^o^)/
ほんとひどい自己満足でしたが、お気に召したらぽちっといただけたら嬉しいですv