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今同時進行で 葉陵辱ものと、ふたつか三つ前の記事でちらっといった兵葉リバ描いてます( ゚∀゚)彡ああ3Pも描きたいな!さんぴーさんぴー!
甘いのより苦いほうが好きよ!
チョコレート・ブレット
甘い弾丸
チョコレートブレット
甘い弾丸
真木兵部
「はい」
満面の笑みで手の平を上に向けて、からの両手を差し出す兵部。
当然、漆黒の腹心はその容貌に相応しい渋面を作って見下ろした。
「なんですか、その手」
「なにって、決まってるだろ。チョコちょうだい」
既に紅葉や澪、カガリなど可憐な女性陣からもらったであろうチョコレートの山が、兵部が手にした紙袋から覗いていた。
「そういうのは自分から強請るもんじゃありませんよね?!」
「お菓子くれなきゃ悪戯するぜ?」
「それは違う行事です、少佐」
「そうか、つまらないな。じゃあ悪戯決行だ」
どう反応すべきか戸惑う真木をフローリングの堅い床に押し倒し、兵部は自分よりもはるかに背の高い真木に馬乗りになる。
押し倒すにあたって、念動力を使ったかはたいした問題ではない。元より真木にとってボスでもあり敬愛する兵部に逆らう意思は微塵もなかった。
(ただし、ガツンと盛大な音をたてて床にぶつかった後頭部は痛い)。
兵部はぺりぺりと銀の包み紙を剥がして、唇に一口サイズのハートのチョコレートを咥えた。
「な、なにを……むぐっ」
唇を押しつけられ無理矢理チョコレートを食べさせれる。
これはキスである、という表層的な事実にはほど遠い。
一粒食べさせ終えるととまた一粒、次々と唇に咥えてチョコを口移しで押し込んだ。くしゃくしゃに丸められた銀のクズ紙が真木の顔の横にこんもりと山を作るころ、ようやく真木は抗議の声をあげた。
「も、もう勘弁してください……」
「なんだ、もうギブアップか?」
「さすがにちょっと胸が……」
実際、横たわったまましかも馬乗りにされていては、飲み込むのも困難だった。げっそりと呻く真木を見て兵部は心の底から楽しげな笑い声をあげた。
「いいよ、もう。気が済んだ」
ようやく解放された真木は、その言葉尻に首を捻る。
何か、自分は兵部にとって不快なことをしてしまったのだろうか。
真木が女性陣に少なくないチョコを(といっても兵部の半分ほどだ)受け取ったことが原因とも思えない。いくら気合いの入った手作りだろうと、そこに秘めた思いを託したブツが交じってるはずもないことは、わざわざ精神感応なんて使わなくても明かなはずだった。
「何かありましたか」
「――あいつらが言うんだ」
兵部のさす、「あいつら」というのは、もちろん今日一日、手作りのチョコを作ったり高級ブランドの洋菓子店に出かけて準備していた女性陣のことだろう。真木は起き上がって話の続きを促した。
「最近は、女性からじゃなく男性もあげるんだそうだね。というより、男女問わず好きな人に、か。僕はあいにくこの通りの年寄りでね。若者の事情なんて知ったこっちゃない。女子供だけのイベントと思って君にあげる分を何も用意していなかったから――」
饒舌なのはいつものことだが妙に言い訳がましく聞こえてしまうのは、それを嬉しいと思ってしまう真木の心持ちのせいかもしれない。
「年甲斐もなく、って思ったろ」
「思ってません!」
「ま、そんなわけで。僕からの分はやったから。お返しは3ば……」
「一ヶ月後の返礼を、今前倒しで返しても問題ありませんよね」
胸焼けするほど甘ったるいチョコレートのお返しは何にしよう。
さしあたっての意趣返しは、そうだ――
誰かさんのせいですっかりチョコレート味になった唇をねじ込むことにした。
チョコレート・ブレット
甘い弾丸
――――――
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