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真木×兵部前提の兵部×葉、真木×葉がすき。
というかこの三人が仲良くしてれば幸せです。
直接描写はないけど、事後なので注意。
『夜明け』
枕もとのヘッドランプが作る淡いオレンジ色の輪が、力なく点滅するのにあわせて、緩やかな寝息が広い部屋に響く。品の良い調度品で設えた部屋の中央、一人で寝るには大きすぎるベッドの真ん中で、兵部は隣に眠る少年の髪を指先で弄んでいた。
規則正しい寝息がぴたりとやみ、色素の薄いねむたそうな瞳が現れた。
「……少佐、アンタなにしてんの」
葉は掠れた声で囁く。寝ぼけていたのか、それとも眠りにつくまえの情事の名残なのか、とろりとほおけていた瞳はすぐに、自分を見下ろすように隣で横たわる男の上で焦点を結んだ。
やわらかな、癖のある猫っ毛を撫でていた兵部は撫でる手を止めずに苦笑した。
「寝顔が可愛いくて、ついね。でも葉、ベッドの中では京介って呼べっていったろ?」
手を滑らせ頬の上に。
「きょう、すけ」
頬を赤くして、葉は兵部と目を合わさないようにそっぽを向く。
「まあ、外で呼んでもらっては困るけどね」
ぐい、と両方の手首を掴んでのし掛かる。二人の上にかかっていた毛布は兵部の腰のあたりまでずりさがり、寝間着代わりのシャツを羽織っただけの葉は寒そうに身震いした。
「呼んでやる。絶対呼んでやる」
「やっぱり訂正。僕は困らないけど、あいつが困るんじゃないかな?」
「あいつ……?」
「真木サン」
その時見せた葉の表情に、兵部もさすがに、言い過ぎたかと反省した。それくらい、組み伏せられた葉は打ちひしがれて見えた。
「まったく、おまえは僕と真木のどちらが好きなんだい?」
兵部は、真木と葉が関係を持っていることを知っていたし、葉もまたそうであることを知っていた。
「そういうアンタは俺と真木さんのどっちが好きなんだよ」
葉がそう問うと、兵部は今度こそ困ったように笑って見せた。
「両方だよ。どちらも大切な僕の子供達だ」
もう黙れ、と言うように唇に人差し指を押しつけて微笑む。
冷たく凍り付いた長い長い人生の果てにこんな温もりを知るとは思わなかった。
「……っぁ」
ちゅ、とこめかみにキスを一つ。葉が身じろぐのを見下ろした。
「ねぇ。今度、三人でしようか」
「……ほんとうにバカっすね」
「なんとでもお言いよ」
人生は刻々と終わりに近づいているけれど、まだこの夜だけは充分に時間があるのだから。
――――
ちなみに、「真木が困る」の真意は、嫉妬とかではなく、まだまだ子供と思ってる葉が少佐にくわれてる!と親心的な意味で心配してたらいいなあ、という感じです。葉は19才とかでぎりぎり未成年がいいな。「子供に手を出すのはやめてください」的な意味で!だって真木さん嫉妬とかしなさそうだもの!
で、この三人の関係はどろどろした三角関係じゃなくて、なんか純粋に好きあってたらいいな。三人が三人ともお互いにどっちが好き、とは比べられないくらい同等な。
ここ最近の真木兵部葉がかわいすぎる!!
葉可愛いよ葉!!
3 P っ て いいよね!