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7月30日の夏まっさかりの中何時間も顔色一つ変えずに少佐を待ち続ける真木司郎16才に脳天ぶち抜かれました^q^あの美少年が真木さん、真木さん!
少佐の命令なら絶対服従のあの忠犬が最終的に真木兵になる過程を考えると萌えすぎてどんな残暑も乗り切れる。とゆーわけであのえろい16才な美少年真木さんをどうにかしたいです
大人になるまであとちょっと
兵部京介はふとした時に、養い子の癖の強い黒髪に手を伸ばす。
髪、というより頭だ。長い指を揃えた手の平をポン、と頭に置く仕草に「俺はもう子供じゃないんだから」と16才になった真木司郎は眉の間に深い皺を作った。
「ほら、動かないでよ」
「なんなんスか、あんた。いつもいつも」
今日も兵部の伸ばした腕から逃れようと上半身を大きくのけぞらせて、真木は叫んだ。が、逃げを打った体を兵部は腕の中に引き寄せる。背中を抱くようにして、手の平を頭の上に乗せた。
「んー、もうちょっと、かな?」
「な、なにが?!」
兵部の気紛れな行動には慣れたつもりの真木も、毎朝こうやってひきよせられ、サイコメトリーか何かわからないが手の平を頭に乗せられ、「あとちょっと」だとか「そろそろ?」だとかよくわからない独り言を言われたのではたまらない。
真木は未だ16才にして、既に自分の命も心も体も、兵部捧げていいと心の底から思っていることに偽りはなく透視されて困ることはないのだが、それだけ傾倒しているからこそ透視られたくない想いというのも深層心理の奥に眠っているのだ。兵部の手が頭の上にのると自然身構えてしまう。心の奥に灯る仄かな想いだけは決して気付かれないように撫でる兵部の手を受けていた。
頭を撫でる手が今日はやけに長く、真木は、兵部を直視するのを憚られて俯き伏せていた目をそっとあげた。そんな真木の視線に気付いて兵部が笑う。
「真木、手を出してごらん」
「手?」
「そう。パーにして、開いてごらん」
「こうですか」
指を開き訝しげに差しだした手の平に、兵部がぴたりと自分の手を重ねた。
「手の平も、随分おっきくなったんだね。背ももう1ミリくらいしかかわらないし」
「はあ」
言っている意味がわからず、真木は曖昧に頷いた。
しかし思い当たることが一つある。真木はもしやと口を開いた。
「まさか毎朝俺手の頭に手を乗せるのって、身長を測ってたんですか?!」
「ああ、やっと気付いたの?背比べだよ。透視でもいいんだけど、やっぱり成長を実感したいじゃない」
兵部は指の間をわきわきさせて悪戯めいた笑いを浮かべた。
「大きくなったねぇ。昔はあんなにちっちゃくてやせっぽちだったのに」
「少佐は全く変わりませんね」
「なんだ?成長しないって言いたいのか」
「ええと、その」
真木は言葉を詰まらせた。兵部が子供っぽいのは事実だし、言葉にしてしまえば「成長しない」の一言だけれど、その言葉に込められた想いは一言では表せられない。それは、自分だけ成長してしまう、置いていかれるような一抹の寂しさだったり、兵部が所詮自分には手の届かない、自分とは違う存在なのだと思い知らされる無力感。真木が黙り込むと、兵部は沈黙どう受け取ったのか、にやりと唇をつりあげ真木の肩をぽん、と叩いた。
「真木、お仕置き」
「はぁ?!」
突然不穏な言葉を持ち出され真木は面食らう。
「動くなよ?」
「ええぇなんですか少佐」
「ほら、じっとしてろよ。目も瞑って」
真木は動揺しながらも長年そうであったように、兵部の命令には逆らえなかった。
ひくっと体を硬直させると大人しく目を瞑った。
何をされるのだろう、と肩を強張らせる真木は、突如優しい香りに抱きしめられたことを知る。
兵部の腕が真木の、確かに育ての親よりもだいぶたくましくなった背中を引き寄せた。
兵部に「動くな」と言われれば当然動くことも出来ず、真木は硬直したまま兵部の気配を探った。
唇を掠める感触。
「な、なにするんですか!」
「だめじゃん目を開けちゃ」
思わず目を開けた真木を兵部が詰る。真木はまたも言葉を詰まらせると大人しく目を瞑った。兵部は従順な真木の反応に満足したのかよしよしと頭を撫でると、そのまま癖の強い黒髪に指を絡ませ、首筋をくすぐる。
耳の後ろから普段は髪に隠されている敏感な首筋をいったりきたりと撫でると真木は当然こそばゆさに身を捩らせた。
「こら、動くな」
「は、はい」
兵部の腕の中で、最大限に体を離し(といっても3センチも動く隙間はない)、目を瞑ったままぐっと顎をあげて、それ以上は動かないようにぷるぷると震える真木はきっと兵部の目を楽しませたに違いない。真木はどんどん上昇する熱に顔を赤らめている。くすぐったさ以上のむず痒い高揚が彼の中に確かに生まれているのを、兵部は見ないふりをした。
まだ、気付かせてあげない。
彼が必死で隠そうとしている感情も、その奥の熱も、自分がとっくにそれを見抜いていることだって。
まだ気付かせてあげない。その時がくるまでゆっくり育んでいきたいから。
「お仕置きはこれ」
「わっ」
ぺちんと額を手ではたき、ともう目を開けて良いよと兵部は微笑む。
身長も、手の平も、もう自分を追い越した小さな子供の成長を兵部は心待ちにすることにしたのだった。
大人になるまであとちょっと
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兵部さんは真木さんの成長を楽しみにしてるといいよ。
若真木さん×兵部さんのエロも書きたいです。
お気に召したらぽちっといただけたら嬉しいですv