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今週の眼鏡兵部さん他可憐guyの扉絵で妄想を繰り広げました学園パラレル。
設定を考えて居るうちに、高校生皆×賢+兵部がいちゃいちゃしてる学園ものの妄想よりも、設定そのものの妄想が広がってしいまいなんのおもしろみもないSSが出来上がりました。しかも最終回風。
そのうち本編を書きたいです。
酷いねつ造をしています。
そんなグダグダでよければ続きからどうぞー
学園パラレルいきなり最終回
設定:
戦争が日常的に行われている軍事政権の世界。
バベルは表向きはエスパー(とその研究者)の育成を謳う普通の学園だが実情は世間から隔離し卒業後は軍に囲い込むための施設。
賢木(16)と皆本(15)と兵部(15)は寮のルームメイトで、賢木だけ一学年上の6年生。兵部は年をとらない特異体質で、何年ものあいだ15才の姿のままで5年生に居続けている。
そんな特殊設定です。
――――――
どんな長く苦しい日々にだって必ず終わりは訪れる。
春の中間試験最終日、全ての課程の終了を告げる時計台のチャイムが新緑の木漏れ日に鳴り響くと、静まりかえっていた学舎に歓声が沸いた。
古めかしい赤煉瓦の建物から揃いの学生服の少年達が沸くように現れるのに交じって、最上級学年の1人である賢木は人混みの中によく見知った後輩の後ろ姿を見つけて駆け寄った。
「よっ皆本!どうだった?試験」
「ん、まあまあかな」
「ったく主席がよく言うぜ」
「そういうおまえはどうだったんだよ?」
皆本は上級生である賢木に臆した様子もなく、はにかんだ笑顔を向けて小脇に挟んだ教科書で親しげに小突いた。
「俺もまあまあってとこ」
「なんだよそれは」
「いいじゃん。それよりせっかくだし街に出よーぜ!女の子でも誘ってさ」
学生寮へと続く整備された街路樹を大股で歩きながら、賢木はすれ違う女生徒に博愛的な視線を送った。目のあった娘は仄かに頬を染め足早に去っていく。
「僕は遠慮しておくよ。図書館で調べたいものがあるんだ」
「はぁ?!おまえバカだろ。天気は最高!おまけに今日は外出許可いらないんだ。出かけないとかバチあたるぞ?!」
「ハハ。だから賢木は遊びに行っていいよ」
「しょうがねえな。俺も付き合う。調べ物にしたってサイコメトラーが居るほうが早いだろ?」
賢木がわざとらしく片目を瞑ってみせると、皆本はありがとうと笑った。
エスパーが半数を占めるこの学園で、研究者とはいえ普通人の皆本は最初からハンデを背負っているようなものだった。それなのに入学当初から主席をキープしている皆本に賢木はいつも頭の下がる思いだった。
「それにしても、またアイツは欠席か?」
一番後ろの窓際。日当たり良好、窓を開ければ学舎を抱いて広がる深緑の森が目の前に広がる絶好の席。二日に一回は、そして進学を決める重要な試験の時は必ず空席のそこを、賢木は思い浮かべて顔を曇らせた。その席に座る学友は、皆本と賢木のルームメイトでもあった。
「教授もあきらめてるらしい。これでまた今年も留年かな」
「ってことは、とうとうお前の後輩になるってことか」
「これでアイツに使いっ走りにさせられることも坊やって呼ばれることもなくなると思うとそこだけは嬉しいよ。今度は僕が先輩なんだから」
「いやー。残念ながらそこはあんまり変わらんと思うぞ」
のんきな皆本を横目で見ながら賢木は溜息をつく。
「おっ。そういえばさ」
基礎超脳力学Ⅱの講師が女生徒に手を出したとか、新しく出来た街のカフェの看板娘が異国の子だとか、そんなたわいのない話をしながら歩いている時だった。
「おまえって女の子の話題以外しかないのか……って、アレ?」
皆本がふと足を止め、ペールグリーンに塗られたESP実験棟の屋根を見上げる。つられて賢木も顔を上げた。
「ん、なんだ?!っておい、兵部?!」
「おぉーい。おまえそんなとこで何してんだー?」
2階だての平屋の屋根に寝そべり、ブロンズの風見鶏と共に風に吹かれる少年に声を張り上げる。
初夏の太陽を反射し淡く輝く銀髪がふわりと揺れ、兵部と呼ばれた少年は腹ばいに頭を起こして二人を見下ろした。
「やあ、皆本くんに賢木先生。どうしたんだい、そんなところで。ぽかんと大口開けてアホ面晒しちゃってさ。せっかくのハンサムが台無しだよ?」
「ふざけんな!どうしたんだはこっちの台詞だろうが。だいたい俺まだドクターじゃねぇって何度言ったら」
「謙遜するなよ。噂だと夏から最年少で軍部の医療班入りだってきいたけど」
「あぁ、学生だし見習い扱いだけどな。で、おまえはなんで試験サボってそんなとこで優雅に昼寝してるんだよ」
「今日は天気が良いからね。君らも一緒にどうだい?ほら――」
「そういう問題じゃ…や、止めろっ!!」
にっこり笑った兵部が指を振ると、空間が歪み、二人は地面からかき消える。空中に放り出され、屋根の上にドシンと尻餅をついた。
「…痛ててっ。構内で生徒のテレポートは禁止だろっ?!」
皆本が間近に迫った兵部の顔の前に指を突き立て睨み付けた。
「それはリミッター制御下でのことじゃないか。僕にはこんなもの効かないんだから意味がない」
兵部はジャケットのボタンをぷちぷちよ外すと、半分肩から落として裏地にいくつも取り付けられたリミッターをつまらなそうに皆本に見せる。
「……僕の開発したおまえ専用のリミッターは」
「君は疑い深いな、つけてるよ。ほら」
今度は袖をめくり、銀のブレスレットを見せる。賢木の腕にも似たようなのがついていたがこれは妨害周波数を兵部専用に調整したものだった。
「……ああもう!デタラメすぎるだろおまえの超度」
「なに、皆本くんの技術不足ではないからそんなに肩を落とすなよ」
兵部はジャケットとシャツの襟を調える。
「それで、なんで試験に出て来なかった」
皆本のクラスメイトである兵部京介は授業にほとんど出て来ない。
それは今年一年もそうだったし、去年も、一昨年も、恐らくそうだった。
「天気がいいからね」
「じゃあどしゃぶりだったら試験に来るってのか?」
「君はバカだねぇ。そしたら部屋で一日中寝てるに決まってるじゃないか。雨じゃテレポートも出来ないし」
悪びれずに兵部は笑う。15才の少年通りの見た目の彼は、皆本と賢木が知る限り5年前からその容姿のまま、高等部に在籍していた。二人がこのバベルに入学したのがちょうど5年前のことである。
10才の少年にとって、5つも年上の「先輩」は想像も出来ないほど「大人」である。日本人離れした銀色の髪と白い人形のような膚を畏怖を持って見上げたあの日からもう5年という月日がたつのに、今では皆本と賢木の方が背が高いくらいだった。
試験を欠席し続け、年もとらず、いつまでも学園に居続ける兵部は、きっとこれからもずっとそうなのだろう。もう知るか、と皆本はあきらめ半分で肩を落とした。
「あ、一つ言い忘れてた。僕今日から君たちの部屋出て行くから」
「なんだよそれ。聞いてない」
「そりゃそうだ。今初めて言うんだから」
兵部はにっこり笑うと遠くの山間を見つめる。光が黒縁の眼鏡に反射してどこを見ているかわからなかった。
「どうしてまた急に」
「いやあ。僕がいたんじゃ大っぴらにデキないだろ?この一年悪かったね、通常2人の相部屋なのに」
「ば…っ?!俺と皆本はそんなんじゃねーぞ?!」
賢木が声を張り上げると兵部はくっと喉の奥で笑った。
「冗談だよ。君と同じで僕にも正式に異動命令が出たんだ。佐官のおまけつきでね」
「へぇ。これからは兵部少佐って呼ばれるわけか。なんだか似合わないね、虫も殺さないような顔しちゃって」
「まあおまえの力ならおかしくはねぇな。でも、それじゃあ部屋出て行くことないんじゃね?俺だってちょっと遠いけどこれまでどおり寮から通うつもりだし」
なぁ、と振り返ると皆本も頷いた。
気紛れで厄介で、謎の多いルームメイトではあるけれど、兵部がいなくなるのはつまらなかった。ただでさえ、自分たちが進級すれば、同級生の学友という枠組みを外れるのだ。
「いや、僕は軍本部じゃないよ」
「じゃあどこ」
「エスパー収容所、イーストエデン」
「なっ…!!」
二人は顔を見合わせた。
「お前何かやらかしたのか?!」
「失礼な。正式な任官だよ。収容所所長補佐だそうだ」
「……佐官の階級と莫大な褒賞つきで、か……」
「そういうこと」
兵部はなんてことのない顔で言うが、二人は表情を暗くした。
「僕の不老の特異体質に目をつけられたらしい。もっとも、この話は10年前からあったんだよ」
「ってお前いくつだよ」
「ひみつ」
不自然な人事。
イーストエデンでは、死刑囚を使って人体実験をしているというのは一部では有名な話だった。
(実際はともかく)書類上は若干15の少年がそこへ赴任するとなれば、その意味は自ずと決まってくる。
「10年間、のらりくらりかわしてたんだけどねぇ」
「じゃあおまえが進学を避けていたのはそのせいだったのか」
「うん、ここを卒業しちゃったら強制的に軍属だからね。でもそろそろいいかなって」
「何がいいんだよ」
殺されるんだぞ。
皆本は言いかけた言葉を慌てて飲み込んだ。あまりに不吉な予想だった。殺されないにしても、自由を奪われ実験に使われるのは明白だった。その時、三人の耳元に事務員からのテレパシーが届いた。
――兵部京介くん、至急学園長室に……
「もう迎えが来たみたいだ。じゃあ僕は行くよ。今までありがとう」
兵部は慌てたように立ち上がる。
「荷物はテレポートで僕が自分で引き取るから引っ越しの手伝いなどは気にしないでいい。それにまたすぐに会えると思うから」
「おい、待て……!」
あっけに取られる二人を置いて、兵部の姿はかき消えた。
「なんなんだ?一体」
「知らねぇ。迎えって、急すぎるのにもほどがあるだろ」
賢木は辺りを見回すが、軍の迎えらしきものは見あたらなかった。
そして大事なことに気付く。
「ノーマルとサイコメトラーをこんなところに置いていくなっ」
「どうやって下りればいいんだよ……」
二階の屋根に取り残された二人に、初夏の生暖かい風が吹き付けた。
――――――
切り立つ小高い丘に聳える軍事要塞を改造したこの学園の出入り口はただ一つしかなく、それゆえ難攻不落の名を欲しいままにする。
入り口に続く大理石の回廊。
カツンカツンと響く足音がひたりと止まった。
「お迎えにあがりました、兵部少佐」
少年の瞳の色に似た漆黒のスーツの青年が少年に一礼する。
格式ある制服を見事に着こなした眼鏡の少年は振り返った。
「出迎えご苦労、真木」
真木と呼ばれた背の高い青年は頬を赤くした。それもそのはずで、兵部は元ルームメイトの二人にはあまり見せたことのない類の微笑みを浮かべていた。
「私達もいるのよ」
「紅葉、葉」
ふわりと空気を揺らめかせ現れたモデルのような長身の美女とそれよりも少し背が低いが同じように人目を引く少年は、名前を呼ばれて嬉しそうに顔を見合わせた。
「ねぇボス。これからはずっと俺らのところにいてくれるの?」
「葉、口を慎め」
「あら、真木ちゃんだってそれが一番気になるくせに」
「それより少佐。収容所からの本物の迎えはここの手前のポイントで始末しましたが」
「よくやってくれたね。これで僕は自由の身だ。10年も待った甲斐があったよ」
一呼吸おいて兵部は、10年前に拾った三人の子供の顔を順に見回す。
「ずいぶん大きくなったね」
年を取らない兵部が10年も5学年のまま学園に在籍していたのも、10年目の今年に軍の任官を受けたのも、全てただ一つの目的のためだった。
「もう、この制服もいらないや」
兵部はリミッターがじゃらじゃらとついた制服のジャケットのボタンを外す。
「ちょ……!ここで全裸になるおつもりで?!」
「真木はちょっと落ち着けよ。でも、どうしようかな……制服ってシステム自体は気に入ってるんだ」
「ああ、センスなさそうだし毎日着る服考えるの面倒そうだしね」
葉の言葉はあえて無視して兵部はぽん、と手を打った。
「よし、こんなのはどうかな」
兵部は黒い詰め襟の学生服を身に纏う。
もちろん催眠でそう見えるだけだが、帰ったらまっさきにこれと同じ服を用意しよう。
「でもいい年して制服って若づく……」
兵部はがしっと葉の頭を掴むとげんこつでぐりぐりとこめかみを小突いた。
「ほお……親に向かっていい度胸だな、このガキ」
「いてぇ!!うそですすみません!」
葉は口先で謝りながらも反撃とばかりに腕を振り回す。
「おっと」
ひらりと避けた拍子に兵部の眼鏡が床に落ちた。
落ちた眼鏡を拾おうと身をかがめる兵部に真木が焦ったように周囲を見渡しながら声をかけた。
「そろそろ引き上げませんと」
「そうだね。じゃあ行こうか」
兵部は指をひっこめてそのまま瞬間移動を行う。
誰もいなくなった静かな玄関ホール。
拾い損ねた眼鏡は大理石の床に残されていた。
(強制終了)
――――――
すみません/(^o^)\自分でいうのもなんですがびっくりするぐらいつまらないね、コレ!
若くしてドクターだったり主席エリートな仲良し皆賢のラブラブ学園生活と、それにちょっかいだす眼鏡の(←これ重要)謎の少年兵部くんの日常話を書きたかっただけなのに、最初から最終回になりました。いいじゃん!いつも授業さぼって屋根の上でお昼寝して留年を繰り返す年をとらない謎の美少年!しかも眼鏡!
なのに妄想した結果がこれだよorz
人体実験されるのも学園に囲い込まれて飼い殺しにされるのもイヤになった兵部くんはたまに学園の外に出てまだバベルに目をつけられていないエスパーの子供たちをこっそり外で育てていました。
。子供達が大きくなるのを待っていよいよ逃亡。このあとはパンドラを作ったり…あ、ちなみにこの時点で葉13才紅葉18才真木20歳くらい。皆本たちと敵として再会するのがさらに5年たってそこからだいたい絶チル的展開でだいたいそんな感じです。
お気に召したらぽちっといただけたら嬉しいです…/(^o^)\